以前、こんなご相談を受けました。。。
Q.先日、マイホームの契約をしました。
断熱材について教えていただきたいのですが、住んでいる地域では、次世代省エネ基準Ⅳとなっており、それに準じて断熱材が決められました。
梅雨から夏季は湿気が多いので、Ⅳ仕様の断熱材だと部屋が湿気で床がベタベタになったりするんじゃないかと心配しています。
また、家の窓を全部断熱仕様の樹脂サッシ(ペアガラス)にしてもらったのですが、勝手口だけ断熱材の入っていないアルミサッシ(ペアガラス)なのです。勝手口は、結露しやすく、キッチンが寒くなるイメージなので、断熱、防湿という面で心配です。
よろしくお願いいたします。
A.湿気=結露と解釈してのアドバイスです。
次世代省エネ基準Ⅳは断熱基準の等級が4で一番優れています。また、次世代省エネ基準Ⅳは気密仕様も要求されているので基準通り施工されれば、かなりの高断熱・高気密住宅になります。
一般的に高断熱・高気密住宅住宅は結露は起きにくくなると言われていますが、あることをしないと結露は発生してしまいます。
あることとは、24時間換気設備を常時作動させておくことです。
24時間換気設備を作動させておくことで始めて高断熱・高気密住宅の性能が発揮されるというわけです。
一般的に気密性の高い住宅は、冬場は水蒸気が排出されず結露しやすくなります。梅雨どきは、湿気を排除するため特に換気に気を付けなければなりません。いくら換気をしても外気の水蒸気量よりは下がらないので、時には除湿機が必要になる場合もあります。
基本的に結露させない様にするためには、室内の湿度を上げないことです。断熱材などの材料は既定のもので、24時間換気をしっかり行っていれば問題ないと思います。(もちろん適正な施工がなされていることが前提です)
そして、キッチンは火を使う場所なので空気が暖まりやすいですし、外壁部に面していることがほとんどのため、結露しやすく、寒くなりがちです。
現在勝手口に設定予定の商品は、次世代省エネ基準Ⅳに適合していて、サッシ枠に樹脂枠を採用し“窓まわり”の結露の発生を抑えるとHPでうたわれています。しかし、“障子部”のアルミ部分に関しては結露してしまうでしょう。
よって勝手口も断熱仕様の商品であれば、断熱性の向上は期待できますし、結露の発生も抑えることができるので採用してみてはいかがでしょうか?(予算の問題は抜きとして)
いずれの商品を使ったとしても内部と外部の温度差が激しい場合、残念ながら結露を完全に抑えることはできません。