これから家づくりをはじめようとお考えの方は、現在賃貸物件に住んでみえる方が多いかと思います。

今のお住まいの天井の高さはどれ位ありますか？

物件にも依りますが、おそらく居室（LDKや寝室）は2.3ｍ、トイレや洗面は2.1～2.2ｍ位なのではないでしょうか。。。

居室で天井高が2.3ｍ程度の賃貸物件で、入居当初に天井高が低いと感じた方は、あまりいないのではないかと考えます。 それは、賃貸物件は比較的各部屋の面積が小さいからです。

つまり、部屋の大きさに対する天井高さの設定が適当であると言えるのです。

しかし、大空間を造ることが可能な一戸建ての住宅で、天井高を2.3ｍで設定しまうと圧迫感を感じてしまうことになります。

よって、一戸建て住宅の天井高さは、快適な住空間を得る為には、検討すべきとても重要な要素の一つとなってきます。設計段階では“天井高さ”にも注視する必要がある訳です。

では、最低どれくらいの高さがあればいいかというと、一般的に2.4m～2.45m程度あれば、圧迫感を感じることは少ない様です。

とはいえ、天井高さの感じ方は、背の高さや今までの暮らしの中での慣れなどから、人によって違います。モデルハウスや完成現場見学会などで自分達にあった“天井高さ”がどれ位なのか体感しておきましょう。

個人差もあり、適正な高さは○○ｍだとはなかなか言えませんが、自宅を例にとると、20帖程度のLDKで天井高さ2.5ｍなんですが、全く違和感はありません。参考にしてみて下さい。
天井高さを高くすると圧迫感のない大空間を造ることができますが、次の点に気を付けることが必要です。

・階高（１階床～２階床までの高さ）が高くなる為、階段段数が増える。

・空調効率が悪くなるかも。。。

・建物高さ・階高が高くなるので、外壁面積やクロス（壁紙）面積が増加しコストUPになる。

・建物高さが高くなり、高さ関係の法規制に抵触するかも。。。

・照明の掃除や電球の交換に苦労することも。。。

こんな点に注意しながら天井高さを検討してみて下さい。
HMによって、既に天井高さが決められているケースもあるため、天井高さを決める時には、天井高さが選択できるか、変更が可能か、コストへの影響はないか等、事前にHMに確認を行いながら決定することをお薦めします。

もし、天井高さを高くしたいのに一般的な高さ（2.4～2.45ｍ）にせざるを得なくなった場合には、次の方法をとってみてはどうでしょうか？

その方法とは、天井と壁の見切り材となる“廻り縁”をクロスと同色にするか、付けないという方法です。視覚的な効果により圧迫感は軽減されると思います。