現在の住宅では、快適な住空間を得るためには様々な設備が必要となります。そんな中、冬場あったらいいなぁと思う設備といえば“床暖房”になるのではないでしょうか。
年々新築着工件数が減少している中、この床暖房の普及率は徐々に増え、今では40%強とかなり高い数値になりました。多くの住宅で採用され始めているので、ぜひ我が家にも導入したいと考えているのではないでしょうか。
“床暖房”の一番の良さは何か??
それは、足元から暖まるので、「頭寒足熱」となり健康にいい、また輻射熱により部屋全体が暖まるという2点ではないでしょうか。
しかし、実際にはすべての床暖房設備を設置した家が快適な空間となっているかといえばそうではありません。
例えば、「確かに暖かいが電気代が気になり、利用しないことが多い」とか「床暖房だけでは寒い、他の設備も併用しなければ、、、」という話をよく聞きます。
こうした意見があるということは、“床暖房”を設置したからといって必ずしも快適にならないのではないかという疑問が生じますよね。
そして、高い費用を投じて“床暖房”を採用してもこのような状態になってしまったら、目もあてられません。
では何故、こうした意見が出てくるかというと、“床暖房”には様々な種類があり、どの種類がどんな暮らしに適しているか確認しないで設置してしまうので、“床暖房と暮らしとのミスマッチ”が起こっていることが原因なのです。
主に床暖房は、温水式と電気式に大きく分けることができます。
温水式は、燃料がガスの場合、維持費は、電気式よりも安くなります。しかし、機器代が電気式よりも割高で、メンテナンス費用も必要になります。一方、電気式はメンテナンスフリーとなります。
温水式、電気式それぞれには、長所短所が必ずあり、またメーカーによる違いもあります。よって床暖房の採用を考えた場合は、採用面積や部屋数、コスト、そしてあなた自身のライフスタイルから考えなければならないのです。
例を挙げると、採用する部屋がリビングだけだとか、利用時間が短時間の場合には、電気式が合っています。逆に、採用する部屋数が多い場合や、常に家にいるなど利用時間が長い場合には、維持費が掛からない温水式を選択した方がいいのです。
また当然、断熱性や気密性といった性能が住宅に十分あるかどうかといった部分も重要になることは言うまでもありません。
こうして、採用した“床暖房”が機能を十分に発揮できるかどうかは、あなたの暮らしや住宅の性能にあった“床暖房”の選択ができるかどうかにかかってくるのです。
そんな点を考慮に入れながら“床暖房”の採用を考えてみてください。