家づくりのスタートラインに立つための『3つの重要な基準』とは何か?
① 頭金はやっぱり20%必要!
住宅を購入するときには、よく取得費用の20%以上の「頭金」が必要だと言われています。金融機関が住宅ローンを提供する場合、取得費用の80%程度を融資割合として見ているためです。
資金計画をするにあたって、借入金額を少なくすることがローン負担を軽くすることになります。つまり『頭金を多くする』ことが資金計画をする場合かなり効果的となる訳です。
ネット上には、「現在の金利水準が低く、借入金額が増えても金利が少ないため、毎月の返済金額は少ない。頭金を貯めている間に金利が上昇してしまうと、苦労が水の泡となることもある。」というような内容の記事を見ますが、取得費用のほとんどをローンに頼ることは非常にリスクが高いということを知って欲しいのです。
また今後の金利のことなど誰にもわかりませんよね。
よって、現在頭金が20%に満たない場合、頭金が貯まってから購入を検討したほうがより安全な購入ができると思います。
例)3,000万円の住宅を購入する場合の頭金
3,000万円 × 20% = 600万円
②自己資金は余裕をもって30%は確保したい!
頭金とは別に「予備費」を用意しておくことも必要です。これは家づくりの場合には、住宅ローンの手数料、火災保険や地震保険などの保険料、登録免許税や不動産取得税などの税金が必要となります。これらの諸費用は意外と忘れがちな費用なので注意して欲しいですね。
諸費用は新築住宅の場合は住宅価格の3~5%程度、中古住宅の場合は5~10%程度をみておけばいいと言われています。
そのほか引越費用、家具の新調費、建替える場合は仮住まいの賃貸料などが必要となってきますよね。
こうした諸費用は、頭金とは別に取得費用の10%程度を見込んでいなければなりません。よって『自己資金=頭金+予備費』は25~30%必要となってくるのです。
例)3,000万円の住宅を購入する場合の自己資金
3,000万円 × 25~30% = 750~900万円
③年収からみたローン返済可能金額を見極める!
銀行などの金融機関は、その人の年収から返済可能額の目安として計算する為のローンの返済負担率を決めています。これがとても重要な数字となってきます。
返済負担率の標準値は、25%に設定されていることが多いようです。金融機関における貸出審査は、年収からこの返済負担比率で審査をしています。
上記のようにある一定の目安となる数字はありますが、実際の審査では返済比率が35%を超えるようですと、審査の通過が非常に難しいと聞きます。そして40%を超えるようでしたら融資はまずしてもらえないと思って頂いてもいいでしょう。
一般的に25%以下であれば、融資条件としては良いと判断されることが多いのです。
無理のない返済額を出す場合は、購入することによって「消える支出」と「新たに現れる支出」もしっかり把握しておくことも重要です。
例)年収400万円の場合の年間返済額(月あたりの返済額)
400万円×25%=100万円/年÷12ヶ月=約8.3万円/月
この『3つの重要な基準』の数値は資金計画をする場合の“王道”となります。
上記の基準にこだわってしまうとなかなか踏み切れないということもあるかもしれません。そんな時は、住宅ローンの専門家(ファイナンシャルプランナーやモーゲージプランナー)に相談しましょうご自身の状況に当てはめ、無理のない資金計画をアドバイスしてくれると思います。