土地を購入するうえでまず確認して頂きたい事は、ライフラインが整備されているかどうかです。電気、ガス、上水道、下水道は最低限必要な設備になってきますよね。
今日は下水道についての話です。
2010年度末の下水道普及率は、全国平均が75%。なんと四国に関してはが37%ということです。こうした数字からみると、ある一部の地域や都心部から離れた地域、農村地区では、下水道が普及していない地域が多いと想像できます。
もし、土地探し中に前面道路に下水道がなかった土地を気にいってしまったら・・・
下水道がないからといって住宅が建てれないという訳ではありません。下水道が無い場合、浄化槽を設置することで家庭からでる汚水や雑排水を処理することができるため、住宅の建設も可能になる訳です。
ここで、「じゃあ、下水道が無くても問題ないなッ!」と軽く考えてはいけません。
浄化槽は、キッチンや風呂、洗濯からの雑排水やトイレからの屎尿を、バクテリア(微生物)の働きによって分解処理した水だけを排水する設備です。よってその排水を流す排水先が必要となる為、排水先が無かった場合、浄化槽を設置しても無意味になってしまうのです。
下水道が無く、浄化槽の設置の必要性がある土地では、道路側溝や水路などの排水先があるかどうかをまず確認しなければなりません。また排水先が水路などの場合、管理者への“承諾”が必要なケースもあるため事前の確認を怠ると大変な目にあってしまいます。
浄化槽を設置する場合、浄化槽代や設置工事費のイニシャルコストだけでなく、年に数回の点検・清掃の維持管理費や電気代などのランニングコストがかかってくることは意外と住宅購入者には知られていないようです。
浄化槽は、臭いや故障の心配、また維持管理など長期的な面からみると利用したくない設備です。浄化槽が必要な土地に出会ったならばじっくり考えてみましょう。
もし前面道路に下水道がなく、数十メートル先に下水道がある場合は、そこから下水道管を延長させることも可能なケースもあるので、延長させた時、浄化槽を設置した時のコストを比較して排水方法を検討することをお薦め致します。