マンションの天井裏を確認できる場所は、ユニットバス(以下UB)の点検口からだけです。UBの天井には必ず点検口が設置されているため内覧会の際には、この点検口から天井裏を確認することも必要です。
ただし、天井裏を確認する場合は、小さな脚立(H=80cm程度)がないと確認できませんので、予め用意してください。
UBの点検口に、体を半分ほど侵入させ浴室換気乾燥機(以下、浴換)とダクトの接続状態を触って確認します(下の写真)。今まで私は経験がないですが、ダクトが外れていることもあると聞きます。
ダクトが接続されていないと、部屋の天井裏には、UB内の湿気った空気によりカビが大量に発生したり、冬場各居室の天井表面に結露が発生するなど様々な問題が発生します。やはり万が一を考えたら、UBの点検口からダクトと浴乾の接続は確認すべき項目となります。
そして、上記以外にも新築マンションの内覧会同行における検査項目のひとつに「換気ダクトの固定」があります。(下の写真)
鋼製のダクトの固定を確認してみると、「カチャ、カチャ」と異音が確認できました。ダクトを吊っている「吊ボルト」のナットがしっかり締付けられていないため音が発生しているのです。
この状態を放置しておくと、浴乾を作動させたとき、振動でさらに大きな音が発生し、「何だろう、この音は?」といつも悩まされるかもしれません。また最悪の場合、振動によりナットがボルトから外れ、ダクト自体が落下し接続箇所が外れてしまい、被害が拡大してしまうでしょう。
是非ともUBの天井点検口から天井裏を確認してみてください。
以前、脚立を持参していない内覧会同行業者をあるマンションの内覧会で見たことがあります。内覧会同行業者に検査を依頼する場合、どの部分をどこまでチェックしてくれるか事前に確認しておくことも必要です。