近年の住宅の屋根には、仕上げ材(瓦やスレート)の下に雨水や結露水、湿気を防ぐためにアスファルトルーフィングと呼ばれる下地材が張られるケースが多くなっています。
このアスファルトルーフィングには、施工法(敷き方)があり、弊所が検査する時にはその施工法どおりに施工されているかどうか必ずチェックしています。
主なチェック項目を下記に挙げると、、、
1.野地面上に軒先に平行に敷き込み、上下(流れ方向)は100㎜以上、左右(長手方向)は200㎜以上重ねる。
2.棟部においては、左右に200㎜以上折り掛けて、棟頂部から左右250㎜以上の増し張りをする。
3.谷部においては、左右250㎜以上の1枚ものを先張りし、その上に左右重ね合せ谷底から200㎜以上のばす。
4.壁面との取り合い部においては、壁面に沿って250mm以上立ち上げる。
5.留め付けは、重ね合せ部は300@程度に、その他はタッカー釘などで留め付ける。
写真は、上記チェック項目の2に該当する箇所です。よく見ると、棟部において左右の折り掛けがなされていないことがわかります。
特に棟部や谷部は、雨漏りが発生しやすい箇所なので、アスファルトルーフィングを2重3重に重ね合わせ施工する様、木造住宅の標準的基準になっているフラット35の技術基準『木造住宅工事仕様書』に記載されています。
弊所では、上記仕様書に基づいた検査を実施しているため、検査を受け合格した住宅は、将来雨漏りが発生する可能性はかなり低いものと考えています。