中古住宅は新築住宅よりおよそ2~3割安く、立地や広さをもとめる人にはとても魅力的な住宅です。
また中には初めから建替え目的で中古住宅の購入を検討している人もいるかもしれませんね。
しかし建替えを前提として購入を検討する場合、注意しなければならないことが色々とあるのです。
中古住宅には、建設されてから建築基準法が改正され、現在の法律では現在の建物規模と同程度の建替えや増改築ができない物件が中にはあります。
このような物件を『既存不適格』と言うんですね。
はじめて聞く人も多いでしょう。
例えば、幅が4m未満の道路に面して建つ住宅を建て替える場合、道路中心線から2mセットバックしたラインが道路と敷地の境界線となる為、土地の面積が減少し、今建っている住宅より小さくなる可能性が大です。
その他にも、建ぺい率や容積率といった建物の規模に関する規制に違反している住宅、道路に2m以上接していない土地に建っている住宅があります。
これらの住宅は、現状住むには問題はありませんが、建替えとなると住宅の規模を小さくしなければならなかったり、最悪『建築不可』となるケースもある為、注意が必要となってきます。
こうして『既存不適格』というと違法性がある住宅かと勘違いするケースが多いですが、違法築建築物とは違い、ただ現在の法律に適合していない住宅として認識した方がいいでしょう。
あらかじめこうした住宅が世の中に存在していることを知っているか知らないかでトラブルに巻き込まれる危険性は大きく変わってしまうのです。