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築39年の中古住宅の床下に進入すると、コンクリートが今にも剥がれ落ちそうな箇所をあちらこちらで発見しました。写真でもわかる様に広範囲でコンクリートが剥離しています。

この様な基礎の状態では、構造上の強度はほとんど期待することができません。

何故、コンクリートが剥がれてしまったのか?

基礎内の鉄筋が腐食(錆び)し膨張することにより、コンクリートが押し出され、ひび割れや剥離を引き起こすことが原因と考えられます。この現象は、”爆裂”とか”ポップアウト”といいます。

鉄は、ご存知の様に大変錆びやすい金属です。しかし基礎内の鉄筋は、強いアルカリ性であるコンクリートに保護されているため腐食しずらい状態になっています。

しかし,時間の経過とともにコンクリートのアルカリ性は低下し,やがて外気や水分により鉄筋は腐食し始めることとなります。この現象を中性化といいますが、診断した住宅は築39年。築年数から考えると、コンクリートの中性化が原因で鉄筋が錆び、広範囲に剥離が生じたと推測できます。

また、コンクリートのひび割れから、水分等がコンクリート内部に進入し鉄筋を腐食させることもあります。床下内は湿気が多いため、コンクリートのひび割れのチェックは定期的に行い、鉄筋の腐食防止に努める必要があります。

こうしたコンクリートが剥がれたり、割れたりしている基礎の内部の鉄筋の状態(下写真)を見てみると・・・

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内部鉄筋は、炭のように黒く、ボロボロの状態でした。もはや補修不可能な状態。

これは、構造上大きな問題です。

住宅の各部は、年月とともに劣化していきます。適切な時期に適切なメンテナンスを施していかないと、住宅各箇所の基本的性能は低下する一方で長期にわたり快適・安全に暮らすことはできません。

日本の住宅は、メンテナンスがなされなかった建物が多かったため、他の先進国のそれと比較すると建物寿命が非常に短いのです。住宅を購入するということは、「住宅(資産)を維持管理する義務が発生する」という認識を持つこともこれから重要だと思います。

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